新刊紹介

植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー

植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー

シービンガーの新刊でました。18世紀のヨーロッパ人たちが、薬効のある植物を植民地に求め、大掛かりな植物探査を行ってた時代、現地で中絶薬/避妊薬として使われていた植物(の薬効)は、モノはヨーロッパに持ち込まれたものの、中絶薬としての知識は抹殺されてきた、という歴史を追います。

第3章「エキゾチックな中絶薬」で取り上げられている「オウコチョウ」(オウゴチョウ、黄胡蝶)は、沖縄の三大名花のひとつ(種類は微妙に違うと思う)。この植物は、各地でさまざまな用途(魚を殺したり、喉の痛み・肺病・熱などの治療薬にされたり、インクになったり等々)に用いられてると書いてあるけど、沖縄でも日常的に使われてたのかなあ。